2010年8月24日火曜日

小説 女の子が必ず通る道 第7回 8月24日

 学校からの帰宅途中、早苗は中年男性から道を尋ねられた。
「公民館への道を教えてくれませんか」
 この言葉に早苗はちょうど帰り道の途中に公民館があり、しかもその道は他所から来た人には分かり難いものだったので親切心で、
「私もその場所を通りますので・・・・・・・・・・・」
 と言ってついてくるように言ったのである。
この親切心が裏目に出た。
「この男、ベテランの痴漢だったのである」
 暗い路地裏に入った瞬間、この中年男は早苗に抱きついてきたのだった。
早苗はびっくりして、
「ありったけの大声を出して助けを呼んだ」
 だが、中年男のアタックは止まらない。
「この痴漢野郎、何するんだよ」
 早苗は伸びてくる中年男の腕を振り払うのに精一杯だった。
 

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