2010年8月25日水曜日

小説 女の子が必ず通る道 第8回 8月25日

「痴漢です、助けてください」
 早苗はありったけの大きな声で助けを求めた。
だが、助けはなかなか来ない。
「手がだんだん体の中心に迫ってくる」
 早苗は痴漢の中年男の手を噛んだ。
それでも攻撃は止まらない。
早苗も必死である。
「いい加減にしろよ。このスケベ男」
 ありったけの大きな事で早苗は叫んだ。
この声を聞いてやっと近所の人が早苗の元に駆けつけてくれたのだった。
「おい痴漢、おとなしくしろ」
 みんなが腕を捕まえて、痴漢をねじ伏せたのである。
早苗は大きくため息をついて、周りの人に、
「ありがとう・・・・」
 と言ったのである。
九死に一生を得たのだった。    

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