2010年8月26日木曜日

小説 女の子が必ず通る道 第9回 8月26日

「あああ、助けて痴漢に襲われる・・・・・・・・・・・・・・」
 早苗は大声で叫んだところで目が覚めた。
「痴漢に襲われる夢」
 を見たのである。
どうも、一週間前に本当に痴漢に襲われたのがトラウマとなり、悪い夢にうなされるようになったのである。
「目が覚めたらいつもびっしょりと汗をかいている」
 早苗は悪い夢を見ることにうんざりするのだった。
ある日、早苗はその事を先輩の中村幸彦に相談すると、
「可哀相にねえ」
 こう言って、早苗の髪を優しく撫でてくれるのだった。
早苗はその行為がなぜか心地よかった。
「気持いい」
 心のなかでこう叫んでいた。

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